2020-09-07から1日間の記事一覧

『人間失格』/太宰治

傷つきやすく、自分の存在に悩みあぐね、お酒、薬に溺れることになってしまった心優しい男の一生を記した本。 僕はこの本を高校三年生の秋に読んだ。国語の先生に「今は読むな」という大反対を受けながらも、読み切ってやるという思いで読み始めた『人間失格…

『渡りの一日』/梨木香歩

西の魔女の孫で、決めたことは必ずやり通すまいと、マイペースで、人を慮るのが少し上手ではないショウコとが過ごしたある一日のお話。ショウコが壊していくプランに翻弄されながら、最終的に一枚の絵画へたどり着く。まいはその絵を見たとき、その絵が表現…

【番外編】受験期に一心不乱で綴った手記

センター試験7日前に記した文。 たまにめちゃくちゃ自分を制御できなくなるこの世の全てをめちゃくちゃにしたくなるような、言葉では言い表しにくい感覚だ多分この欲求ってのは性に関するものだろうだが、自分の無意識に根付いて取り払えない 最近は欲なるも…

『遮光』/中村文則

※2019年9月14日読了時の感想です。 遮光の主人公と今の僕には多くの共通点がある。「私」は中村文則の想像で作られた人物であるが、今まで読んできた本の中で一番人らしく、人としての生き方を模索しようと生きていたように感じた。こんなところに書くのは自…