【番外編】受験期に一心不乱で綴った手記

センター試験7日前に記した文。

 

たまにめちゃくちゃ自分を制御できなくなる
この世の全てをめちゃくちゃにしたくなるような、言葉では言い表しにくい感覚だ
多分この欲求ってのは性に関するものだろう
だが、自分の無意識に根付いて取り払えない

最近は欲なるもの全般を意識した途端
吐き気に襲われる
その吐き気に任せて、吐いてしまえれば
もしかしたら自分が今抱えてる重い気持ちや嫌な気持ち、全てが取り除かれるのかもしれない。だが、なかなか吐き気に全てを任せる気にもなれない。嫌な気持ち、重い気持ちと一緒に自分の明るい心までも消えていってしまいそうで。
1月3日、僕は人を観察しようとするとその吐き気の症状が催されることに気づいた。
もしかしたら僕は人を根本的に信用できなくなっているのかも知れない。
吐き気、自身への絶望、そして他者への不信感、あらゆることからの圧力、それらから解放されたいと願い、電車に飛び込もうと思った。黄色い線の外側に立ち、電車が来るのを待った。人は少ししかいなかったのと、その全員が例外なく、手に持った携帯に集中していたおかげで僕が異様な行動をとっていることに気づいた人はいなかったようだ。
駅内のアナウンスが流れ、ホームに電車が入ってきた途端、自分の体が勝手に後ろへ下がった。そして、後ろの壁に背中をピッタリと付けて動けなくなった。
僕には勇気がなかったのだ。他者を信じられず、自身をも信じられず、あらゆることからの圧力に屈していたのにも関わらず、自分の身を守るために無意識に死を拒絶していた。
あぁ、卑猥な生を選択してしまった。
心では高尚な死を選ぼうとしているのに。
死ぬことは酷く勇気がいる。
ずっと前にも死のうとしたことがあった。
だが、その時も死ぬことを極度に怖がった。そして僕は生きることに希望を持とうと努力をし始めた。
そして、最近までずっと生きる意味について考え続けていた。生きるとは何なのか、生きるのが苦しい人はどうすれば苦しくなくなるのか、自分なりに答えを出そうといろんな本を読み、いろんな人に話を聞き、いろんな人に本音を漏らした。
そして導き出した結果は、自分は無力だった。ということだ。どう頑張っても世界は良くなりそうも無い、どう生きても不安は取り除けない、どう話してもネット依存からは抜け出せない、一般論としての正しいことを並べても相手には何一つ響かない。
この2ヶ月かけて頑張ったことに意味があったかと言われれば、わからないとしか言いようがない。
もし僕が本当にキラキラした心を持っているのなら、もう少し希望的観察、希望的結果をここに書くことができただろう。
たが、ドロドロとした、人をも巻き込んで不幸にさせてしまう心を持っている僕は、
誰かをまた傷つけてしまうのではないか。
だからこれ以上、何もしたくない。何もかも捨てて、どこかへと消えてしまいたい。と思ってしまう。
だけど、本当は少しの希望もあって、僕と同じように、孤独を感じる、孤独を隠して生きているようなそんな人と一緒に生きたい、明けないはずの夜が明けるまで一緒に話したい、と密かに願っている。
また死への願望が生まれるかもしれない。
死と隣り合わせの状況になるかもしれない。
だけどそんな時、
「一緒に居よう」
と言ってくれればどんな孤独からも抜け出せる、そんな期待も少しばかりしている。